2025年10月29日(水):今日のさをりさん

今日のつぶやき
本日10月29日のラッキカラーは『蕎麦切色(そばきりいろ)』です。
灰みを帯びた淡い茶色。まさに、打ち立ての蕎麦を思わせる素朴な色合いです。江戸時代、蕎麦は庶民の粋なごちそうとして人気を集め、『蕎麦切(そばきり)』とは、今のように細く切った蕎麦の形を指す言葉でした。かつて蕎麦といえば、団子状の『蕎麦がき』が主流だったため、切ることが革新的だったのです。
この色名は、そんな新しい食文化の象徴として生まれたといわれます。地味なようで、どこか洒落て見えるものを好むのが江戸の美意識。染め物でも、渋茶や鼠色の中にほんのりと灰味の温かさを含んだ『蕎麦切色』は、落ち着きと粋を兼ね備えた人気の色でした。
今日は、『蕎麦切色』のように飾らずとも味わい深い一日となりますように。

今日の城みさをの言葉
自分のものが出てくるように
教えれば、私のものを押し付けることになる。それはとんでもない間違いだ。人それぞれ良いものを持っている。それを引き出すのだ。それを伸ばすのだ。素直にそっと自分のものが出てくるように仕向けることが大切なのだ。

今日のさをりさん
広島の塾生さん。
定番タテ糸ローラー巻きを使って織った布で、セットアップを仕立てられました。
ほぼすべて、筬を使わずに『部分織り』をされているので、織り上がるまでに時間がかかりましたが、とても美しい曲線が出ていて、その苦労が報われています。





